気・血・津液の話

 薬膳では、人間の臓器や器官について、私たちが親しんでいる西洋医学とは ちょっと違う考えかたをしています。  薬膳の世界をもう少し深く知っていただくために、薬膳がヒトの身体をどのようにとらえているか、見ていきましょう。

「気」

 私たちの体の中には血液が循環していることは誰でも知っていますが、「気」の存在を認めない方も多いのではないでしょうか。 「気」とは、目には見えないが、一つは体内を流れる活動源であり、今ひとつは臓附組織に機能する存在と考えております。  東洋医学(中医学)では、世界は「気」からはじまったと説いてきました。 この「気」という存在を認めない人でも、日常会話では平気で「気」を使っていますね。 「お元気ですか」「気分がいいですね」「気が重い」「気味が思い」。 いくら「気」の存在を認めないといっても、この世には「気」が存在するのです。

「血」

 これは誰でもよくご存知ですね。 体中に栄養成分を運んでくれる主要な液体です。 血液が足りないと「貧血」になり、たおれてしまいます。 また、血液は体温が下がらないように調節をしてくれます。

「津液」

 中医学ではこの津液(シンエキ)の体内での使われかたを重視しています。 津液には、大切な栄養成分が含まれており、日本の漢方では「水」と表現することもありますが、この津液はただの水ではありません。 津液が不足すると体の中がオーバーヒート、車でいえばラジエーターの水が蒸発して、エンジンが焼きついてしまいます。 人間の体も同じことで、熱っぽくなり、めまいや耳鳴り、不眠、寝汗、口が渇くなどの症状が見えてきます。  「津液」を補うには水を飲むだけでは不十分です。 水分を摂ると渇いたのどを潤すことができますが、これでは一時しのぎ。 津波を補給することにはなりません。 中医学では、津液を補うには食べもので補給をすべきだとされています。 豆腐、トマト、梨、リンゴ、牛乳などが効果的だとされています。